意見照会書2026年1月4日

意見照会書が届いたら?適切な対応方法を弁護士が解説

意見照会書が届いたら?適切な対応方法を弁護士が解説

プロバイダ(アクセスプロバイダやプラットフォーム等)から「意見照会書」が届いた場合、対応次第で結論が大きく変わります。
焦って感情的に書くのは禁物です。まずは期限・対象投稿・請求内容を確認し、同意/不同意/回答方針を整理しましょう。

※本記事は一般的な情報提供であり、個別事案に対する法的助言ではありません。

1. 意見照会書とは(何が起きている?)

意見照会書は、発信者情報開示請求(投稿者特定手続)の過程で、プロバイダ等が投稿者(契約者)に対して

  • 「あなたの情報を開示してよいか」
  • 「開示に同意するか、不同意か」
  • 「意見があれば書いてください」

と確認するために送る書面です。

ここでの回答が、開示の実務判断・裁判手続の進み方に影響することがあります。
一方で、不同意=絶対に開示されないという意味ではありません。権利侵害が明白である等と裁判官が判断すれば開示されます。

2. まず最優先で確認する3点(到着直後にやること)

(1) 回答期限(締切日)

意見照会書には通常、回答期限が明記されています。
期限を過ぎると「回答なし」として処理されることがあり、後から主張を組み立てにくくなる場合があります。

(2) 対象投稿(URL・レス番号・日時)

以下を一致確認してください。

  • 対象の URL / 投稿ID / スレッドURL
  • レス番号(掲示板の場合)
  • 投稿日時(タイムゾーン含む)
  • 記載されている IPアドレスやログ情報(あれば)

「自分の投稿ではない」「家族・同居人」「共有Wi-Fi」など、事実関係の入口がここで決まります。

(3) 開示される情報の範囲

一般に開示対象になり得るのは、例として

  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • メールアドレス(登録状況による)

などです。書面の記載を確認し、何が開示される可能性があるのかを具体的に把握してください。

3. 回答の選択肢は3つ(同意/不同意/回答しない)

A. 同意する

同意すると原則として契約者情報が開示が進みます
その後、相手方(請求者)から示談交渉や請求が来る可能性があります。

B. 不同意にする

不同意は、「現時点で開示に賛成しない」という意思表示です。
ただし、請求者が裁判手続(仮処分・訴訟等)に進めば、結果的に開示される可能性は残ります。

不同意にする場合でも、書き方が重要です。
「感情的な反論」ではなく、法的に意味のある争点を、短く整理して書くのが基本です。

C. 回答しない(無回答)

無回答はおすすめしません。
プロバイダ側が「意見なし」として処理し、手続が進むことがあります。少なくとも、期限内に何らかの意思表示は行うべきです。

4. 不同意にするなら、意見欄に何を書くべきか(基本方針)

不同意の理由は、事案により様々ですが、典型的には次の類型です。

(1) 投稿者性の争い(そもそも自分が投稿していない)

  • 記載された日時に利用していない
  • 同居人・家族・従業員が利用している可能性
  • 店舗・共有Wi-Fi・テザリング等で第三者の可能性
  • 端末が盗難・不正利用された可能性

※ここは事実関係の精査が必要です。虚偽の記載をすると後で不利になります。

(2) 権利侵害の争い(違法とは言えない)

  • 具体的事実の摘示ではなく、意見・論評の範囲
  • 表現が抽象的で、権利侵害が明確でない
  • 投稿が誰を指しているのかわからない
  • 真実性・相当性、公的利害等(ケースにより検討)

※「書いた内容が正しい」だけでは足りず、法的評価の組み立てが必要になる場面が多いです。

5. やってはいけない対応

  • 感情的な長文を意見欄に書く
  • SNSや掲示板で追加投稿
  • 虚偽の説明
  • 放置

6. 相談すべきタイミング(弁護士に持ち込む判断基準)

次のいずれかに当てはまるなら、早期相談を推奨します。

  • 回答期限まで日数が少ない
  • 対象投稿が 名誉毀損・侮辱・プライバシー などになり得る
  • 既に相手方から 示談要求・損害賠償請求 が来ている
  • 投稿者性(誰が書いたか)が複雑(家族・従業員・共有回線)
  • 職場・取引先・家族にバレたくない
  • 「不同意にしたいが、何をどう書くべきかわからない」

短期間での整理が必要なため、プロに依頼したほうが良いです。

7. 回答文のサンプル(一般例)

※以下は一般例です。事実と異なる記載はしないでください。

不同意(投稿者性を争う例)

「本件投稿は私の投稿ではありません。記載日時に当該投稿していないため、開示に同意しません。」

不同意(権利侵害を争う例)

「本件投稿は意見・論評の範囲に留まり、権利侵害が明白とはいえないため、開示に同意しません。」

同意(淡々と意思表示する例)

「貴社所定の手続に従い、開示に同意します。」

※実務では、不同意の「理由」をどこまで書くかは戦略です。
書きすぎると不利になることもあるため、迷う場合は相談してください。

8. よくある質問(FAQ)

Q1. 不同意にしたら絶対に開示されませんか?

いいえ。不同意でも、請求者が裁判手続等に進めば、開示される可能性はあります。

Q2. 無回答が一番安全ですか?

おすすめしません。無回答は「意見なし」として処理されることがあり、後から主張を追加するのが難しくなります。

Q3. 会社や家族にバレずに進められますか?

弁護士に依頼した後、開示に同意した場合は、弁護士が通知を受け取ることになるため、会社や家族にバレるリスクを減らすことは可能です。

Q4. 相談はいつがベスト?

意見照会書が届いた直後が最も効果的です。期限が短いため、後回しにするほど選択肢が減ります。

9. まとめ:意見照会書が届いたら、この順番で動く

  1. 1期限を確認(最優先)
  2. 2対象投稿を特定(URL・日時・内容)
  3. 3同意/不同意の方針決定
  4. 4不同意なら理由を整理して回答
  5. 5迷う・不安が大きいなら、期限前に弁護士へ相談

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